会社概要
会社名 | 有限会社渡辺貞蔵商店 |
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代表者名 | 代表取締役 渡邉雅俊 様 |
所在地 | 〒338-0002 埼玉県さいたま市中央区下落合6丁目4-11 |
事業内容 | LPガス販売・設計・施工/一般及び自家用電気設備工事/空調設備/家電品販売/ ウォーターサーバーレンタル販売/住宅リフォーム/住宅設備機器販売施工 |
創業 | 1955年 |
資本金 | 420万円 |
「いま一歩踏み出さないと手遅れになる。」という
強い危機感
LPガスや住宅設備機器の販売、配管・リフォーム工事等を行っています。
元々は祖父が燃料屋からスタートし、その後LPガスの販売や厨房回り・ガス関連機器の販売を行い、その流れで先代である父の時代は家庭に必要な家電の販売もかなり力を入れてやっておりました。今では水廻り関連の住宅設備機器の販売・施工にまで事業分野を広げております。
私は3代目になりますが、この会社に入る前に電気工事会社に勤めさせていただいていましたので、平成18年に電気工事業の登録をし、現在ではさまざまな電気工事も行っております。
実は、若い時分は会社を継ごうという想いはありませんでした。父は電気工事士の資格を持っていて、電気工事も少しやりながら家電販売をしていたんです。幼少期の自分にとって父の仕事、つまり自分の家の家業は、燃料屋というより「街の電気屋さん」のように映っていました。
その影響もあってか、なんとなく理系に進み、電気科に進学しました。「会社を継ぐために。」と目指したわけではなかったですね。就職する際も、父のコネであちこち行くのも嫌でしたので、自分で考え仕事を選びました。電気科に進学したことも、最初の職場として電気工事会社に入ったことも、自分の頭のどこかで「いつか役に立つ」と無意識に感じていたんだと思います。
そうですね。家族経営を抜け出し事業承継できる企業・組織づくりでしょうか。これまでの経営の積み重ねで借金もなく、利益も出たり出なかったりと、財務や業績は“すごく困っている”という感じではありませんでしたが、なんだか惰性のような……このまま何となく進んで「自分の代で会社が終わってしまうんじゃないか?」と漠然とした、でも強い危機感を抱いていました。
まだまだ一緒に働けると思っていたベテラン社員も、気づけば5~10年後には定年を迎える歳になり、社長である私も50歳に近づいています。まだ10~20年くらいは働けると思いますが、この先の将来、何となく歳をとっていってしまうことが目に見えてしまったんです。会社の規模も年商1.2~1.3億円くらいでなんとなくいってしまうのかなと。
事業承継はすぐに来る未来です。社内には30代半ばの社員もいますので、不安にさせたくありませんでした。「このまま事業承継するのはよくない。彼らやそのご家族の方も含めて、安心して働ける会社づくりをしたい。」「いま一歩踏み出さないと手遅れになる。」そう感じていました。とにかく何か一歩踏み出したかったんです。自社に入る前に勤めていた会社が、従業員数も多い中堅規模の電気工事会社でしたから、しっかりした仕組みを取り入れる必要性やその効果を知っていたことも、自社に足りないものや補うべきものを正確に把握できた理由のひとつだったように思います。
15年前に受けた衝撃――
再会後の『一生忘れられない』研修
実は、NBCさんとの出会いは、15年程前に遡ります。当時は父が会社を経営しており、私は代表に就任する前で30代半ばだった頃のことです。地元で懇意にしている中堅規模の会社さんの関係で経営者勉強会に参加しました。
その時のNBCさんの講義内容が、ものすごく衝撃的で印象にずっと残っています。決算書の話や、倒産する社長・倒産しない社長の話をしてくださっていたと思います。その後、勉強会などの案内は定期的にもらっていたのですが、なかなか出向く機会がなくて……。でも、世間がコロナ禍になった際、NBCさんから無料で参加できるオンラインセミナーの案内をいただき「オンラインなら参加してみようかな。」と、経営セミナーに参加しました。
社長に就任して10年が過ぎ、歳をとったせいなのか、最初の頃の気持ちと比べると「惰性」になってしまっている自分がいました。経営に対して抱えている不安や疑問もあり、「一歩踏み出したい。」「まずは自分を変えなくちゃ。」という気持ちもありました。コロナ禍になっていなかったら、この機会に巡り合えていなかったようにも思います。
ものすごくよかったです。やっぱり、他の社長様の生の悩みを聴けたので、それがすごくよかったですね。数百人の従業員を抱えたIT企業の社長さんや、製造業の若い社長さん、建築屋さんの大ベテランのすごい方など、規模も業種・業態も違う会社の経営者の方や幹部の方々と、経営に関する悩みや課題を共有できたことは大きかったです。
「社長の集まり」というのは色々な会がありますが、なかなか芯を食った話が聴ける機会はありません。受講する人数が、程よく絞られていることも多からず少なからずでよかったです。一生忘れられない研修になりました。
先ほどお話ししました、30代の頃に聞いたNBCさんのセミナーが、ショックを受けるくらい本当に衝撃的だったんです。色々な経営コンサルティング会社のお話も聴く機会はあったのですが、なんとなくしっくりこなくて。忙しいという理由もありましたが「聞いて終わり」になってしまい、なかなか次の実践につなげられないことが多かったんです。「足踏み中」みたいな感じになっていました。
コロナ禍になって再びNBCさんのセミナーに参加し、後日経営相談させていただいた際も、熱心さが伝わりましたし非常にスピード感がありました。「この話に乗ってみよう。」と思えましたし、正直「ダメだったら途中でやめればいいし。」という考えもありました(笑)私が抱えていた不安や想いなど、色々なタイミングがベストに重なってのご縁だったと感じています。
また、先述の地元で懇意にしている中堅規模の会社さんが、NBCさんと経営改善に取り組まれた際の効果が高かったというのもありますね。元々よい会社様でしたが「うちも早くその会社のようになりたい、ならなきゃ。」という想いがありました。
先日も、その会社様が主催する経営者勉強会に参加させていただいたのですが、そこでもNBCさんと、どのように経営改善に取り組んだのか、包み隠さずお話しくださったんです。企業規模こそ違えど、元々はうちの会社と同じような問題が起きていたんだなとわかりとても参考になりました。
会社にも社員にも良いことしかない――
もっと早くお願いすれば良かった
お願いする前は、やはり費用に対する不安がありました。でも、実際お願いしてみた今となっては「もっと早くお願いすればよかった」と思いましたね。費用以上に効果が出ちゃっているので(笑)
社員たちにとっては、業績も上がって処遇も良くなり、今のところ良いことしかないと思います。NBCさんと一緒に経営改善に取り組み始めてまだ1年弱ですが、今では私も「早く2~3年後のうちを見てみたい!」という気持ちになっています。社員にとっても会社にとっても良いことしかありません。マイナスはないですね。
唯一、反発があったことは社員全員で研修を行う際の会場くらいでしょうか。社員は自社内でやりたがったのですが、私はNBCさんの東京本社にあるセミナールームでやりたかったんです。社員たちは「何であちらに行く必要があるの?」と言いましたが、私は社員たちにNBCさんがどんな会社かを見てほしかったんです。会社の規模感だったり、NBCの社員さんの対応の良さや接客の姿勢などを知ってほしかったので、あえてNBCさんの本社をお借りして社内研修をさせていただきました。
NBCさんを導入してから、社員全員が会社の売上状況や、数字に対して関心を持つようになりました。数字の状況がよければ、自分たちの給与に反映されるだろうという期待感を社員の方々に持たせられるようになったことも変化のひとつです。
NBCさんと契約する前からの私の想いに、「大きく利益を上げて、社員の方々に決算賞与を出してあげたい。」というものがあったのですが、それが叶えられそうな業績着地が今期は見えてきています。決算賞与を出しても会社に必要な利益が十分に残るくらいまで利益が伸びてきたんです。
数字の見える化が社員に与える影響は大きい
まず、決算賞与を出すために必要な予算を組み、業績管理の仕組みを入れていただきました。期末業績の着地予測を、期中でも見えるようにしたんです。そして、毎月その管理を繰り返していく中で、「これだけ利益が出るのであれば、皆さんにも賞与で還元したい」ということを、会議の中でNBCさんと一緒に社員に伝えました。それで火がついたのか、社員が数字のことをすごく考えてくれるようになったんです。
これまでは、社員があまり関わっていないLPガス分野でのお客様数が減っていると知っても「社長のせいだ」という風潮がありました。「社長が離反客を止めに行かないから売上が下がる。」「やるかやらないかは社長次第だ。」という感じで、社内の数字が社員にとってはどこか他人事のようになっていました。それが今では、ガスの売上も会社全体の数字として共有と理解ができています。
今までの社員の感覚は、「ただ頑張って働く・仕事をする。」だったと思いますが、根拠のある明確な目標値ができたことで、頑張った先に何があるのかを見せられるようになり、目標を「達成した」という達成感を社員に与えられるようにもなりました。
以前は、お客様のためになるべく安く見積を出そうとしていた社員たちが、会社・仕事として適正な利益を考え、確保しようとしてくれるようになりました。先日も、一番若い社員が、入ったばかりの10歳以上年上の社員に、利益に対する考え方を教えてくれていました。私が指示したわけではないのに、社内にそうした風土が生まれています。数字の見える化が社員に与える効果は非常に大きかったです。
社員のコスト意識が高まった結果、同じ売上でも今まで以上に利益が出せるようになりました。売上が変わらず利益が増えたというのはものすごく大きい変化です。これを私は通過点にしたいと考えています。次は売上も上げて、さらなる利益を出していきたい。それが今後の課題だと思っています。
昔やめてしまった会議も、NBCさんファシリテートのもとで再び始めました。最初は大人しく意見が言えなかった社員もいましたが、回を重ねるごとに発言しない社員がいなくなってきました。意見ゼロで終わる会議が段々なくなっていき、みんなそれぞれにちゃんと意見が言えるようになってきたんです。
今は、これまでできていなかった工事台帳管理だったり、利益を確保するための見積ルールなど、社内で様々な取り組みをしていますが、それに対しても社員がとても前向きにやってくれるようになりました。色々な仕事に対する社員の意識が変わったので、ゴミ捨てという小さな仕事ひとつとっても、より効率的にやろう、と動き方が変わってきました。言われてやるのではなく、やる必要性に社員たちが自分で気づいてくれるようになりました。
同時に、NBCさんにお願いして就業ルールブックを整備いただきました。NBCさん導入前は、有給に対する考え方について社員と私の間でギャップがありました。私は社員に「休むな」など言っていないんですが、社員は有給を取りにくい雰囲気があると感じていたんです。NBCさんに社員面談をしていただき、実際に社員の話を聴いてもらったらやはり、有給が取りにくいと話す社員がいて。感じていたギャップが明らかになったんです。
就業ルールブックのおかげで、ギャップが解消され社員たちも有給が取りやすくなりました。私自身の考えとしては、利益が出ていれば、有給に限らず休めるならもっと休んだほうがいいと思うんです。国内・海外問わず、世の中には夜遅くまで働き、夜勤明けでも一生懸命に働く会社もあるでしょう。一方で、週休4日の会社や、働く時間は短くし、その分家族との時間を大切にしているような会社もあります。
私としては前者ではなく、家族との時間を大切にできることも含めて社員の方々が働きやすい職場にしたいという考えがありました。社員が家族や友人に対して「うちの会社いいよ!」と、胸を張って言えるような会社にしていきたいですね。
地域に密着し、名の知れた企業に成長させたい
外部の顧問的な社員の方と言いますか、同じ目標に一緒に向かってくださっていて、他人じゃない感じです(笑)信頼関係の中でやらせていただいています。自分一人じゃやっぱりできないので。
やはり、数字を活用できていない・仕組みづくりに悩んでいるという会社様におすすめします。
「数字の管理を経理に任せきり」「社員が数字を理解していない・活用できていない」といった会社様はNBCさんに入っていただき、反復(PDCA)をやっていくことをおすすめします。売上が少し落ちたり、伸び悩んでいる会社さんにとっても、NBCさんの導入はひとつの起爆剤になるかもしれません。先にも言いましたが、やってマイナスはないです。
社長がワンマンの会社でも、継続して利益が出せる会社ならいいと思うのですが、そういう会社は社長が死んでしまったら利益が無くなってしまいます。ですので、ちゃんと仕組み化をして、会社に再現性を持たせ、誰でも継げるような会社をつくっていくことが必要だと私は思っています。
社員数を倍に、そして売上・利益を倍以上にしていきたいです。現在、公共工事の拡大に向けて、建設業許可を取得しようと動いています。数字が出れば、本社移転なども実行したいです。数字を出せば、やりたいこともついてくると思います。
また、どこかで私や会社が二の足を踏むときが来ると思うのですが、なるべく短い時間でその時期を通過できるようにしたいです。それに向けて、NBCさんには確実なスピードで一緒に伴走していただきたいと思っています。
ガスの販売元である地元の大手企業が毎年成長しているのを、間近で肌で感じています。その会社の存在は、よい目標になっています。近くで伸びている会社さんと一緒に仕事させていただいているので、少しずつでもいいのですが伸びていく会社に自社もしたいです。さいたま市で地域に密着した事業を営み、ゆくゆくは「あっ」と思われるような名の知れた会社にしたい、そう思っています。